なぜキャリアの棚卸しが必要なのか
IT業界におけるエンジニアにとって自分のキャリアやスキルを把握するのに有効なのが、キャリアの棚卸しです。キャリアの棚卸しとは、今までの経歴や経験、それによって獲得したスキルを整理し、評価することです。
方法としては、自分がやってきたこととできることを明らかにするために、経験してきた開発やシステム等の概要、担当してきた工程や役割、その際に身についたスキルなどを事細かに時系列にして書き出します。その他にもプラベートの時間を削って取り組んだ勉強会や登壇した講演会、取得した資格も大切な項目なので書き出します。
大変な作業ですが棚卸しにはメリットがいくつかあります。
まず、現実を把握することができるので自分の理想の姿とのギャップもはっきりします。自分の目指す未来像のために何をすべきか、さらなるスキルアップするには何が必要なのかが明確になります。
自分の得意なこと、経験を十分積んで強い分野がはっきりするので、それを武器にして転職に臨むことが可能です。自分自身の市場価値や自分の強みがわかってると、志望する企業のミスマッチも防げます。
転職先が決まってからも棚卸しは役に立ちます。経歴や自己PRだけでしたら棚卸ししなくても記入できるかもしれません。
しかし、棚卸しをしてしっかり自分の持っているスキルを確認してから志望しているので、その志望する企業が望む経験やスキルを思いっきりアピールすることができます。企業側が、そのスキルではうちでは活かせない、と思われないように対策をとることができるでしょう。